タイトルの言葉は、昨年お亡くなりになった
渡辺和子シスターの「面倒だから、しよう」の中にある言葉です。
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この本は、母が私に読ませたくて持って来たもの。
私も読んでみようかなと思っていたので
渡りに船、で読んでみました。
ハッとした言葉、発見!
目次には 「ダイオキシンを出さない生活」という項がありました。
ダイオキシンの害などを調べていた時期があったので
文字通り、環境を守る話なのだろうと思っていたんです。
ところが読んでみると、
この項に書いてあるダイオキシンというのは
「人の不機嫌」をダイオキシンになぞらえていたものでした。
一部を引用します。
私は、不機嫌は、立派な環境破壊だと思うのです。
不機嫌な顔つき、相手を傷つける言葉、冷たい態度、
無視といったダイオキシンを、家庭で、職場で、通勤途中などで
撒きちらしていないでしょうか。
ハッとしました…。
私自身、人の不機嫌な顔つきや態度がとても氣になります。
ですが、それ以上に
私も氣がつかないうちにやらかしてしまっているのでは?
というのが氣になったからでした。
人の心に働きかける
氣がつかないうちに、というのは
自分ではそんなつもりがない、というのを含みます。
腹を立てて相手に言い返したり
仕返しをしようと考えたりも含んでいます。
渡辺シスターは(倍返しで)とも書き添えています。
昨年11月末のエントリでも書きましたが
しかえしや倍返しをしたいと思うのは
自分のことを「かわいそう」だと思い込んでいるから。
だから、相手に思い知らせてやりたくてしかえしをするわけです。
私自身がそうだったので、その機微はよくわかります。
しかえしに限った話ではなくて、
相手に対しての配慮という点でも
不機嫌な顔つき、態度を表に出すのは
ダイオキシンという毒物を撒き散らしているのと同じ。
それをぶつけられた側は
たとえどんな立場だったとしても嫌な氣持ちになります。
氣持ちが暗くなり、不機嫌になってしまうこともあるでしょう。
これでは、負の連鎖になってしまいます。
負の連鎖を止めるには「続けない」覚悟を持つ
タイトルの言葉は
渡辺シスターのお母様が言っていらした言葉なのだそう。
「あなたには、他人の生活まで暗くする権利は、ありません」
と言われて育って来たとのことでした。
この言葉が意味するところを想像すると
不機嫌というダイオキシンを
・自分が撒き散らさない
・他人から受けてしまっても、それを拡散させない
この2点が、とても大切なのだと感じます。
また、渡辺シスターが別の項で書いているのは
「自分の感情を認めること。認めた上で大ごとにしない。」
これが、先ほどの2点をやり続けていくために重要な、
自分で氣をつけるべきポイントなのだと思います。
「私たちには、他人の生活まで暗くする権利は、ありません」
あらためて、肝に命じておきたいと思います。